中古屋で目にした初代ゲームボーイ本体
自分はたまにフラッと中古ショップに行ったりする。
何かを買うというより、ふっとしたゲームや本との出会いを楽しんでいたり、ただ見ているだけでも面白いからだ。
もちろん頻繁に行ってもラインナップは全然変わらなかったりするので、たまにという感じだけどね。
そんな中、最近寄った中古屋で初代ゲームボーイ本体とゲームボーイカラー本体を見つけた。
どちらも1万円近い価格だが状態がちょっと微妙かな？という感じ。
そこで家から単３電池４本と、GBソフトを動作チェックのために持ってまたそのお店に行った。
レジで色々試した結果購入
ショーケースの中に本体が置いてあったので、店員さんに伝えて初代ゲームボーイとゲームボーイカラーを出してもらい、状態の確認を始めた。
◯画面
・初代ゲームボーイ
ドット欠けやライン抜けなどは無く、濃度調節もバッチリで液晶に問題は無い。
液晶カバーの傷は結構あるが、どちらかというと液晶が見えている範囲には特段大きな傷はなかったのでまぁＯＫ。こんなものだろう。
・ゲームボーイカラー
液晶の動作に全く問題はないが、液晶カバーのど真ん中あたりに縦に長い大きな傷がある。
初代より描画が遥かに綺麗ではあったが、これがあるため少し見づらく感じた。
◯音
・初代ゲームボーイ
音量も調節も問題なし。
・ゲームボーイカラー
音量も調節も問題なし。
◯本体
・初代ゲームボーイ
液晶カバーに傷は多数あるけど、本体自体には特に目立つ傷はなかった。
色も黄ばんでいるという事もなく、普通に初代の色って感じ。
電池カバーを外すと電池を繋ぐ金属部分が液漏れ。
しかも結構な量の液漏れかつ範囲も広い。試した時は通電して問題なかったが、ここまでだと清掃では限界がありさすがに交換した方がいい。
・ゲームボーイカラー
こちらも特に目立つ傷などもなく、シールが剥げてるとかもなかった。
◯ボタン
・初代ゲームボーイ
ボタン操作良好。特に効きが悪い部分は無かった。
・ゲームボーイカラー
十字キーの左、スタートボタンの効きが少し悪かった。
ほんの軽く押した程度では反応しないが、かと言ってしっかり押し込まないと効かないというほどでもない。
でもこの微妙な操作感は使っているうちにストレスに感じるので、妥協はしない方がいいと思った。
両方の本体を実際にチェックしてみて、初代ゲームボーイを買うことにした。
決め手はボタンの操作感と、ノスタルジックなあの見た目。
見やすさは雲泥の差でGBカラーの方が良いけど、やっぱりボタンの効きが微妙なのと画面真ん中にそこそこ大きな傷があるのがネックだった。
初代GBってこんなに見づらい画面だったっけ？
家に帰って色んなソフトを試してみた。
そこでまず思ったのが「画面見づらい・・・」。
店頭でチェックしていて納得して買ったけど、画面の濃度調節をしてもこんなに見づらかったか？と思うほどだった。
よくこんな画面で子供時代ずっとゲームボーイで遊んでたな・・・。と逆に不思議に感じた。
自分にとって見づらさの原因と感じたのは２点ある。
まずは「描画の輪郭」。
ゲームボーイカラーだとドットがハッキリしているというか、キャラや背景の輪郭がクッキリ映されているんだよね。
でも初代ゲームボーイだとそこがちょっと微妙でぼやけているというか、濃度を色々と調節していても変わらない部分がある。
これを言葉で表現するのは難しいけど、画面が緑なのも相まってかもうちょっとハッキリ見えてほしいと感じた。
普段GBアドバンスSPを使っていて、そのフロントライトを切っていたとしても初代よりも見やすい。比較したら初代が敵わないのは当然だけど。
次に「動いた時の残像」
これが一番気になった。
RPGだとそこまで気にならないが、マリオやロックマンなどのアクションゲームを遊んでみると、キャラはちゃんと映っているけど背景が残像でボヤける。
それこそロックマンをしていて、敵が撃ってきた弾を避けるため動かしたらその弾自体が見えなくなるくらい、とでも言うほどだった。
フロントライトを消したGBアドバンスSPで同じように試すと、キャラを動かしても背景も敵の攻撃もハッキリと見えた。
これはアドバンスSPだけじゃなく、ゲームボーイカラーでも残像がなくて見やすいのは感じていたが、初代とGBポケットはやはり残像があるね。
意外に重く感じない
カタログで見る重量と体感する重量が全然違うと感じた。
自分の持っているPSP1000のバッテリー込みの重量が約280g。
初代ゲームボーイの単３電池４本込みの重量が約310g。
でも実際に持ってみるとPSPの方が重く感じたので、体感する重さってその物体のサイズ感によって変わるんだな。
PSPは本体が初代GBよりも遥かにコンパクトだけど、そのサイズ感からしたら重く感じる。
でも初代GBはサイズこそ大きいが、その大きさに対して重さを感じにくい。
もちろんGBカラーやポケットと比べたらかなり重いけど、それでも思ったほどではないなと感じた。
家で使用していて気付いた画面内の砂みたいな多数のゴミ
色んなゲームを試しに遊んでいた中で、液晶と液晶カバーの間にかなり多くの砂のようなゴミがある事に気づいた。
お店で色々試している時には気づかなかったけど、たぶん店と家では照明の明るさが違うから見落としてしまっていたんだろう。
多少のものなら我慢できるけど結構な量の細かいゴミがあったので、ああこれはちょっとさすがに・・・、これで1万円近い価格で買ったのはなぁ・・・と後悔。
返品することにした
ジャンク品じゃなかったため保証が付いていたので良かった。
ちゃんと店頭で確認をしての購入だったが、その時には気づかない部分での返品だったのもあり、また店員さんの対応も良かったこともあって無事返品、返金をしてもらった。
動作に不具合がなければ返品は難しいかな？と思っていたので返品できてホッとした。
自分で決めて購入したものの、古いゲーム機本体とは言え価格が1万円近くした品物で液漏れがあり、画面に多数の傷があり、画面カバー内に砂のようなゴミが多くあったため、これは本来ならジャンク品でもう少し安い値段で売るモノじゃないだろうか、と思った。
自分は基本的にネットで中古ゲーム機を買わない。
過去にいくつか買った事があったが、ボタンの反応が悪いものや、商品写真で見るよりもかなり傷が多くあったりと、そういう失敗を経てお店で実際にモノを見て買う、というスタイルになった。
しかし、今回はそうして自分の目で見ていても失敗してしまった。
不具合というか、自分が納得できない部分を見落としていた。
返品した初代ゲームボーイ本体も、ネットにある色んなパーツを使うことで綺麗にする事はできる。
バックライト付き液晶に交換したり、液晶カバーを交換したり、液漏れしている金属部分を交換したり、自分でメンテすることは可能だ。
でも、その金や労力を使ってまでやろうという気力は湧かなかった。
現状GBアドバンスSPがあるので、それでGBソフトとGBAソフトを全て遊ぶ事はできる。
そんな思いもあってか、手放すことにした。
自分が欲しいのはゲームボーイカラーのバックライト付きと気づく
初代ゲームボーイで気になった部分は「描画のクッキリさ」「残像」の２つだ。
あとはやり本体が大きいな。
ゲームボーイカラー（またはポケット）のサイズと形が良く、画面の見やすさ（残像が無い、描画する輪郭が濃い、はっきりしている）が良く、電池持ちが良く、GBソフト全てに対応。
これが自分が求めているものだと分かった。
となると、ゲームボーイカラーを買ってバックライト付き液晶に交換するのが、一番良い選択だったんじゃないか？
ネットを見るとバックライト付きIPS液晶が1万円以下で売っている。
これは結構高いとも感じるけど、アドバンスSPのボタン配置や感触よりゲームボーイの方が自分の手に合っているので、やはりそうするのが良いだろう。
ゲームボーイ本体は現在も高騰していっていて、中々安く状態が良い物が手に入りにくくなっている。
だから買える時に買おうと思ったが今回失敗した。
もう少し予算に余裕を持って、最初から状態の良い本体を手に入れるのが良さそうだな。
初代ゲームボーイは思い出の名機だが思い出は美化されていた
今回初代ゲームボーイに触れてみて、当時よくこんな画面で遊んでいたなと本当に驚いた。
昔はGBはそれが当たり前だと思っていたけど、後にポケットやカラーが出てそれを体験してきたことにより、そっちに慣れてしまっていた。
一応言っておくと、僕はGBアドバンスSPは今でも現役で使っているし、この性能や画面などでも十分だと思っている（フロントライトで全然OK）。
なので今どきのゲーム画面に慣れている人よりは許容範囲は広い方だと思うが、それでもやっぱり遊びにくい、見にくいと感じた。
学校に持っていって初代ポケモンを遊んだり、ロックマンやパロディウスなどを遊んでいた当時は楽しくやっていた。
悲しいかな、一度良いものに触れてしまうと古いものが見劣りしてしまう。
自分はレトロゲームが好きだったり、携帯電話も古い機種で満足しているし、そういった不便さや見づらさなどは平気だと思っていた。
でも実際に初代ゲームボーイに触れてみて違ったな。いや自分が変わってしまったのか？
とにかく、子供時代に楽しく遊んでいた初代ゲームボーイでも、今遊んでみると色々と粗に気づいてしまうな、悲しい大人になってしまったな、というお話でした。
